聞き流しが効かない理由
英語を流しているだけで聞けるようになる、という方法が効きにくいのは、分からなかった箇所が分からないまま流れていくからです。人間の脳は、知らない音を自動的に補完して「だいたい分かった気」にしてしまいます。
ディクテーションは、聞いた音を書き出すことで、この曖昧さを強制的になくします。書けない箇所が、そのまま聞き取れていない箇所です。
基本の5ステップ
まず何も見ずに聞く
1回目は全体の意味をつかむつもりで。分からなくて当然なので気にしません。
書き取る(2〜3回まで)
分からない部分は空欄か、聞こえたままのカタカナで構いません。4回5回と繰り返さないのがコツです。
答え合わせをする
単語を知らなかったのか、音が崩れていて気づけなかったのか、原因を切り分けます。
正解を見ながらもう一度聞く
ここが一番大事な工程です。文字を目で追いながら聞くと、文字と音の対応が頭に入ります。
口に出して言ってみる
自分で言える音は聞き取れるようになります。時間がなければ省略可ですが、効果は大きい工程です。
社会人が続けるためのコツ
1日10分、短文で区切る
長い英文を1回やるより、短い文を毎日やる方が続きます。1日5問、10分で十分です。通勤時間や昼休みに収まる単位にしておくと、習慣になります。
完璧を目指さない
正答率100%を狙うと苦しくなります。7割書けたら十分で、残り3割が今日学ぶべきことだと考えてください。
自分の仕事で使う場面の英語を選ぶ
興味のない題材は続きません。会議、メール、電話など、実際に遭遇する場面の例文を使うと、学んだことがそのまま役に立ちます。
間違いのパターンを見る
何度か続けると、自分の弱点が見えてきます。語尾の -ed をいつも落とす、前置詞が聞こえない、といった傾向が分かれば、そこに意識を向けるだけで精度が上がります。
何をどのくらいやれば効果が出るか
試しに1問聞いてみてください。 I was supposta call you yesterday.
個人差はありますが、毎日10分を1か月続けると、同じレベルの音声に対する聞き取りやすさは体感で変わります。ただし、それは「聞いたことのある型」が増えるからです。supposed to が「サポスタ」だと一度腑に落ちれば、次からは一瞬で処理できます。この蓄積が、リスニング力の正体です。
逆に、週に1回まとめて1時間やる方法はあまり効きません。音の処理は運動技能に近く、間隔をあけずに繰り返す方が定着します。
このサイトでの練習
当サイトでは、上の5ステップのうち2〜4をそのまま画面上で行えるようにしています。再生速度を落とす、答え合わせで間違えた単語だけを色分けする、実際にどう発音されているかを表示する、といった機能はすべてこの工程のためにあります。
まずは初級の5問から試してみてください。