ネイティブの会話を聞いていると、you know I mean actually like が頻繁に挟まります。辞書どおりの意味で理解しようとすると混乱しますが、これらは内容ではなく、話の進み方を示す合図です。
考えながら話すときの前置き
well は、すぐに答えられないときや、相手と少し違う意見を言うときの緩衝材です。Well, I think we should wait. は「うーん、待つべきかと」くらいのニュアンスになります。
you know は「ご存じのとおり」という意味ではなく、間をつなぐ音に近いものです。意味を取ろうとせず、飛ばして構いません。
I mean は、直前に言ったことを言い直す合図です。この後に本当に言いたいことが来るので、ここは聞き逃さない価値があります。
訂正・補足の合図
actually は「実は」と訳されますが、多くの場合は相手の想定を軽く否定するときに使われます。Actually, the meeting is at three. は「(ご存じの時間とは違って)実は3時です」という含みです。訂正が来ると分かるので、直後の情報が重要になります。
sort of kind of は断定を避ける表現です。It's sort of complicated. と言われたら、本人は「かなり複雑だ」と思っている可能性があります。英語では、やわらげる表現ほど実際は強い内容であることが珍しくありません。
話をまとめる合図
so で始まる文は、それまでの話をまとめて結論に向かうことが多いです。So, what we need is more time. のように、要点が来る前触れになります。
anyway は脱線から本題に戻る合図、at the end of the day は「結局のところ」という結論の導入です。会議で結論を聞き逃したくないなら、この3つに反応できると有利です。
聞き取りで意識すること
つなぎ表現は意味が薄い分、速く弱く発音されます。you know は「ユノ」、I mean は「アミーン」、kind of は「カインダ」。音としては崩れきっています。
ここで大事なのは、拾えなくても気にしないことです。聞き取れなかった箇所に意識を取られて次の文を聞き逃すのが、最も損失の大きいパターンです。つなぎ表現は内容を担っていないので、流してしまって構いません。
むしろ、これらが聞こえたときは「次に本題か、訂正か、結論が来る」という予測に使えます。意味を取るのではなく、標識として利用するのが正しい付き合い方です。
自分が使うときの注意
つなぎ表現は便利ですが、多用すると自信がなさそうに聞こえます。特に like の乱用は、英語圏でもくだけた話し方と見られます。会議やプレゼンでは、well や so 程度に留めるのが無難です。
沈黙が怖くて埋めたくなる気持ちは分かりますが、少し間を置いてから話し始める方が、落ち着いた印象になります。